この記事では、アニメ「天国大魔境」8話の感想を、ネタバレや原作との違いを含めて解説していきます！
『天国大魔境』とは2018年から「月刊アフタヌーン」で掲載されている石黒正数さんによるSF漫画であり、2023年4月1日よりアニメで放送開始された作品です。
アニメ好きな人はどう評価しているの？
原作との違いはあったの？
と、気になっている方も多いと思いますので、アニメ「天国大魔境」を見ようかと悩んでる方は是非参考にしてみてくださいね。
「天国大魔境」の紹介
まずは、「天国大魔境」について簡単に紹介します。
2024年―未曾有の大災害から15年。
謎の生物「人食い（ヒルコ）」と呼ばれる異形の化け物が巣食う、文明が失われた日本が舞台。
廃墟化した日本を旅する、マルとキルコ。
旅の目的は、『天国探し』。
東京・中野で便利屋を営んでいたキリコが「マルを天国まで連れて行って」と女性に依頼を受けボディーガードとして一緒に旅をしています。
マルが聞かされた「天国でマルと同じ顔をした人間を探して、薬を打て」と言う情報を頼りに、様々な手がかりを見つけながら、ついに見つかった「天国」そこは・・・・。
近未来的な施設や環境が整った壁に囲まれた美しい世界が舞台。
大人に観察されながら平和に暮らす、マルと顔がそっくりなトキオ。
トキオは施設内で行われた抜き打ちテストの問いに「外の外にいきたいですか？」というメッセージを受け取ります。
施設の外の外があるのかと疑問に思っていた矢先、予知能力を持つミミヒメに「壁の外から2人の人が来て、自分を助け出してくれる。そのひとりの顔がトキオにそっくり」と告げられ、更に外の世界に興味を持ち始めるトキオ。
その興味が施設の謎を解く鍵となり、様々な点と点が交錯していくことになります。
原作漫画を描いている石黒正数さんは、アニメ化もされた「それでも街は廻っている」の作者でもあります。
アニメ制作を担当しているのは、制作会社ProductionI.Gとなっており数多くの話題作を作った有名なアニメ制作会社です！
アニメ「天国大魔境」8話感想＆レビュー
8話を見た私の感想は、
アニメだから出来ることがいっぱい詰まった最高の一話！
そして、
- 滅茶苦茶良かったところ
- 宇佐美とホシオの考察
という所が気になったので、この2つの構成をもとに感想を話していこうと思います。
滅茶苦茶良かったところ アニオリでアニメならではの表現
ここまで構成上、原作とは描く順序がまちまちになっている部分があったのはこの感想ブログでも散々話してきたのですが、8話において、アニメオリジナルの追加描写がいくつか描かれており、代表的なアニオリシーンが
- 宇佐美が治療していた女の子（ホシオ）の目線
- 宇佐美が死に際に行ったキス
の2つとなっています。
なぜ8話のこのタイミングでアニオリ要素を使ってきたのか、2つのアニオリシーンから読み取りたいと思います。
宇佐美が治療していた女の子（ホシオ）の目線
1つ目のアニメオリジナルシーンは、マルとキルコが宇佐美に連れられ治療している女の子を見に行ったシーンです。
ここでマルは女の子と目が合い、マルは目を逸らします。
このシーンが原作漫画にはなく、アニメだから表現出来る素晴らしいシーンだと思っており、考察のヒントをアニメから読み取れる工夫がされていると思っています。
女の子は、マルと目が合い、目をうるうるとさせゆっくり閉じるのですが、これは前回考察に上がった宇佐美＝シロである場合、女の子も施設の子ども達の誰かという点を踏まえると納得がいく演出となっていると推察してますので、以下の「宇佐美とホシオの考察」も読んでみてください。
宇佐美の死に際
2つ目は宇佐美の死に際のシーンです。
原作漫画だと、キルコが宇佐美が銃を持っていることに気づき「やばい」と思った時には時すでに遅しという流れで、割とあっさりと逝ってしまう印象だったのが、しっかりと尺を使いキスシーンも追加することで、本当に愛溢れる感じで「彼女の為に生きてきた」という想いがより一層強まったシーンになっていたのではないでしょうか。
「彼女のために生きてきた」と感じたのは、「目」のカットがそれぞれにあったことで、宇佐美は彼女に自分の目を移植し「最後に空が見たい」と言った彼女の願いを叶えていると推察したからです。
もちろん、人喰い＝ヒルコになるのを防いでいた治療というのもあるのですが、宇佐美の想いは人として最後に空を見せる彼女の願いを叶えられたことが、生きてきた意味であったのではないかと思います。
キスシーン自体が賛否両論分かれる所をあえて追加するスタッフの力の入れようが素晴らしい！
以上のかなり重要な2つのシーンがアニメオリジナルとなっており、アニメから「天国大魔境」を見ている方にも、原作を読んでいる方にも楽しめ、考察のヒントになる内容をアニメならではの表現で描いているのは素晴らしいアニオリだったのではないでしょうか。
宇佐美とホシオの考察
上記にも書きましたが、前回考察に上がった宇佐美＝シロである場合、治療していた女の子は誰なのか？と8話でヒントがたくさん出ていたので考察していきたいと思います。
結論としては、治療していた女の子＝ミミヒメ＝ホシオであると思います。
8話エンディング後のCパートでミミヒメが幸せな夢を見たと言った意味深な登場以外にも理由が他にもあり、
- ミミヒメの1話のセリフ
- ミミヒメの4話のセリフ
以上の2つが考えられますので、解説していきます！
理由① ミミヒメの1話のセリフ
思い出して欲しいのは、アニメ1話のミミヒメのセリフ「僕が外に出たいな、出たいなと思っていると外から2人の人が助けに来てくれるの、その1人の顔がトキオにそっくりなんだ」というセリフです。
外に出たい＝部屋の外に出て空を見たい、2人が助けてくれる＝マルとキルコ、トキオにそっくりな顔＝マルと捉えられなくないセリフとは思いませんか。
ここで注目して欲しいのは、上記で話した「宇佐美が治療していた女の子の目線」です。
マルとキルコが治療された女の子部屋を訪れたこの時、女の子は「トキオにそっくりな顔」のマルに気づいたのではないかと推察し、アニメから「天国大魔境」を見始めた方にも考察出来る工夫として、アニメオリジナルのシーンを追加したのではと思います。
理由② ミミヒメの4話のセリフ
もう一つ思い出して欲しいのは、アニメ4話のミミヒメのセリフ「僕を食べたいの？じゃあ切ったり、針で刺したりは？」と言ったセリフです。
加えて、このセリフはシロに言ったことも重要で、未来予知の出来るミミヒメだからこそ、シロに「切ったり、針で刺される」夢を見ていた可能性があり、発言したのではないでしょうか。
宇佐美＝シロと仮定した場合、治療した宇佐美によって女の子の姿は、手や足が切断され、体に針が刺され管が取り付けられている事がわかり、ミミヒメはこの事を子どもの時に未来予知していたのではないでしょうか。
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まとめ
細かい部分ではありますが、セリフの一つ一つが伏線の可能性がある事が分かったので、ぜひ今一度気になる部分は押さえておくべきかなと思います。
そして、アニメでの感動回をオリジナルも含めて最高の演出と共に見れて涙が止まりませんでした。本当にありがとうございます。
アニメ「天国大魔境」の素晴らしさ、面白さ、アニメで出来ること、アニメでしか出来ないことがあまりにも詰まった最高の回でした。
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