この記事では、『素晴らしき哉、人生!』をネタバレ解説し、あらすじや結末、そして名言も紹介していきます!
『素晴らしき哉、人生!』は1946年に公開された普及の名作です。アメリカでは「クリスマス映画」として今でも愛され続けています。
そして、監督を務めたフランク・キャプラは「アカデミー監督賞」を3度も受賞している人物です。
そんな今でも愛され続けている『素晴らしき哉、人生!』のあらすじや結末、
名言やリメイク作品についてネタバレ解説していきますので、最後までお付き合いください。^ ^
『素晴らしき哉、人生!』のあらすじや結末をネタバレ解説!
まずは、『素晴らしき哉、人生!』の作品情報・スタッフ・キャストなどを一覧でまとめて紹介していきます。
- 原題:It’s a Wonderful Life
- 制作年:1946年
- 日本公開:1954年(昭和29年)
- スタッフ
- 監督:フランク・キャプラ
- 脚本:フランセス・グッドリッチ、アルバート・ハケット、フランク・キャプラ
- 原作:フィリップ・ヴァン・ドーレン・スターン『The Greatest Gift』
- 音楽:ディミトリ・ティオムキン
- 撮影:ジョセフ・ウォーカー
- キャスト(役名)
- ジェームズ・ステュアート(ジョージ・ベイリー)
- ドナ・リード(メアリー・ハッチ)
- ライオネル・バリモア(ヘンリー・ポッター)
- ヘンリー・トラヴァース(クラレンス)
- H・B・ワーナー(ガウワー)
- トーマス・ミッチェル(ビリー・ベイリー)
主演を務めたジェームズ・スチュアートは、映画史上最も影響力のある映画監督の一人として、今でも受け継がれているアルフレッド・ヒッチコックに気に入られ、4本の作品に出演しています。
ジェームズ・スチュアートは、1940年の『フィラデルフィア物語で「アカデミー主演男優賞」を獲得しています。
【起】『素晴らしき哉 、人生!』のあらすじ
1945年のクリスマスイヴ。天使・クラレンスは大天使に呼ばれ、今夜身投げをする予定のジョージ・ベイリーという男を助けるように命じられた上で、ジョージの今までの人生を見せられます。
ジョージは12歳の時、池に落ちた弟のハリーを助けるために冷たい池に飛び込み風邪をひきますが、それがもとで左の耳の聴覚を失ってしまいます。
やがてジョージも21歳。明るく思いやりのある性格のジョージは街の人気者で、友人も大勢いました。
ヨーロッパへ旅行に行くことを計画している彼は、一生懸命働いてお金を貯めていました。そして、旅行の後には自分で学費を稼ぎながら大学へ進学するという予定もありました。
ジョージの父親はこの町で、所得の低い人たちのための住宅金融会社を経営しており、ジョージに後を継いで欲しいと願っていたのですが、ジョージの希望を受け入れ、町を出ることを認めます。
卒業記念パーティーの夜、ジョージは友人の妹・メアリーと再会して意気投合。2人は願いが叶うと言われる屋敷の前でお互いに願い事をします。
ジョージがメアリーに「月をプレゼントしよう!」などと言って楽しんでいると、そこへ
「父が倒れた」という知らせが。
【承】『素晴らしき哉、人生!』のあらすじ
父親の死後、ジョージは会社の経営に携わるようになります。父親と敵対していた大株主の賃貸業者・ポッターは、会社の解散を要求し、ジョージはそれに反論します。
他の株主たちは、会社を存続させるためにジョージを次期社長に据えます。ジョージは大学進学を諦め、貯めた学費を弟・ハリーの大学進学資金にしました。
メアリーがニューヨークから帰って来て、ジョージの母はプロポーズすることを勧めますが、頑固なジョージは自分の気持ちを素直にメアリーに伝えることができずにいました。
そんなジョージでしたが、ついに意を決してプロポーズ。それを待っていたメアリーは大喜びです。
結婚式の後、新婚旅行へ出発するためタクシーに乗り込む2人。そんな2人が車窓から目にしたのは、ジョージの会社に顧客たちが押し寄せている光景でした。
ポッターが銀行を乗っ取り、ジョージの顧客の株券を買い占めるという行動に出たため、預金の払い戻しを迫る顧客たちに対し、ジョージは新婚旅行資金を全て使って対応しました。
新婚旅行は無くなりましたが、倒産を免れたジョージが家に帰ると、その廃屋を改装したホテルではメアリーや友人たちによる温かいもてなしが待っていました。
【転】『素晴らしき哉、人生!』のあらすじ
ジョージが建設したベイリー・パークには所得が少ない人でも手に入る住宅が立ち並んでいます。ポッターの賃貸住宅に住んでいた人の多くが、ここへ引っ越してきたのです。
この状況に危機感を持ったポッターは破格の条件でジョージを雇いたいと申し出ます。ジョージは高額の報酬に心が揺れ動きますが、迷った末にキッパリと断るのでした。
断った後も不安な気持ちを抱えながら家に帰ったジョージでしたが、メアリーの妊娠を知り、途端に目の前が明るくなったかのように感じます。
銀行でポッターと出会ったビリー叔父さんは、話に夢中になるあまり預金するはずの会社のお金を置き忘れ、それをポッターが隠してしまいます。
ジョージたちは必死でお金を探しますが、見つかりませんでした。途方に暮れて家に帰ったものの、いたたまれずに家を飛び出していきます。
恥を忍んでポッターに借金を申し込みに行きますが、断られた上に罵倒されてしまいます。さらにふらりと入った酒場では、娘の教師の夫に殴られてしまいました。
全てに絶望して川へ飛び込もうとしたその時、1人の老人が川に転落。ジョージは彼を助けるために川に飛び込みます。その老人こそ天使のクラレンスだったのです。
【結】『素晴らしき哉 人生』の結末あらすじ
クラレンスが天国から来た理由を話しても、ジョージは信じません。それどころか「生まれて来なければよかった」と口走る始末です。
そこでクラレンスはジョージが存在しない世界を本人に見せることにします。その世界では、町の名前も悪徳業者・ポッターの名がついており、馴染みの酒場も柄の悪い店になっていました。
それどころか弟のハリーは子供の頃に溺死し、いまだに独身のメアリーにも拒絶される有様。そして薬局店主のガウワーは子供を毒殺したということで刑務所へ。まさに悪夢です。
クラレンスから「ひとりの命は、多くの人の人生と関わっている」と諭されていたジョージは、「妻や子供のところへ戻してくれ」と叫びます。
やっとのことで元の世界に戻れたジョージ。家へ帰ると、彼の窮状を知った町の人たちがお金を寄付しに押し寄せてきました。ロンドンにいるサムからも大金が送られました。
大量の寄付金の中にはクラレンスから送られた「トムソーヤーの冒険」の本がありました。そして「蛍の光」の大合唱の中、クリスマスツリーのベルが鳴ります。
天使に翼が与えられた時にベルが鳴ると言われています。クラレンスに待望の翼が授けられた瞬間でした。
『素晴らしき哉、人生!』の名言を紹介!
それでは、『素晴らしき哉、人生!』の名言を紹介していきます。
たくさんありますが、今回は4つとその他として紹介していきますね。^ ^
絶望のあまり「生まれてこなければよかった」と言うジョージに対して、クラレンスが言った言葉。この言葉がきっかけとなり、ジョージは自信を取り戻し、人生の素晴らしさに気づくのです。
ジョージがいない町は荒れ放題。人々の心も荒んでいます。彼がいるからこそ町の人たちは幸せに暮らせるんだということを分からせるために、クラレンスがジョージに言った言葉です。
戦地から凱旋した弟のハリーがジョージに対してグラスをあげながら言うセリフです。大勢の友人、妻や子供、友人たちに囲まれてこれ以上の幸せは無いでしょう。
クラレンスが残したメッセージ。クラレンスもまたジョージにとっては良き友であり、命の恩人とも言える存在です。ジョージを助けたおかげで念願の翼ももらえました。
「名言」とは少し違いますが、寄付金を持ってくる町の人たちの一言が最高。「ジュークボックスの金を持って来た」「ベッドの下にあった金だ」「まだ独身だけど、離婚に備えて貯めていたお金よ」等。
『素晴らしき哉、人生!』のリメイク作品がある?
2016年にウィル・スミス主演で公開された「素晴らしきかな、人生」。こちらは同じようなタイトルですが、リメイク作品ではありません。
主人公のハワードは仕事上も成功を収めてはいますが、最愛の人を失った悲しみのため仕事にも手がつかず、会社も危険な状態で同僚たちも心配していました。
そんなハワードの前にある日、奇妙な3人の舞台俳優が現れます。ハワードに不可解な言葉を投げかける3人。
この3人との出会いを通じて、どん底に落ち込んでいたハワードが自分が人々の愛に支えられていることに気付き、自分には生きる価値があると思い始めるのです。
1946年の「素晴らしき哉、人生」では、ジョージはクラレンスに救われますが、ウィル・スミスの「素晴らしきかな、人生」はハワードが3人に救われるというもの。
全く別物の映画ではありますが、どん底まで落ち込んだ主人公が自分自身の存在意義に目覚めるという点では共通していると思います。
まとめ
今回は、『素晴らしき哉、人生!』をネタバレ解説し、あらすじや結末、そして名言も紹介していきました!
この作品を観るたびに心に浮かぶのは「アメリカの良心」という言葉です。特にラストの数分間は圧巻。画面いっぱいに良心的で善意に満ちた人たちが溢れています。
この結末に至るまでは長い道のりでしたが、最後には幸せな結末が待っていました。まさにジョージは「町一番の幸せ者」です。
天使・クラレンスの名言の数々も貴重なものばかり。70年以上経った現在でも立派に通用する真理であると思います。さすがは天使ですね。
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